2008/11/23
  グリップの交換方法です。
エアーコンプレッサーがあれば交換作業は簡単なのですが、ご家庭に持ってるという方は少数派だと思うので、ご家庭で出来る交換方法を紹介します。 まずはグリップの外し方から・・・。

古いグリップから新しいグリップに交換する場合、古いグリップを切ってしまうのも良いと思いますが、平和的に外す方法もあります。

 まずはやってはイケナイこと。
グリップをくるくると巻いて外す方法、確かにグリップを外せるのですが、グリップが伸びてしまうので、次に使おうと思ってもガバガバですぐにグリップが回ってしまいます。この方法は厳禁。


  一般的なのはパーツクリーナーなどのスプレーを使用する方法ですね。
ボンドでグリップを固定している場合は、このパーツクリーナーでボンドを溶かす必要があります。
グリップのふちをちょっと持ち上げてパーツクリーナーをプシューっと注入、グリップをグイグイと動かして、グリップが回ったら、パーツクリーナーの先端を置くまで押し込んでまたプシューっと。

 ボンドで固定していたり、グリップがあまりにキツい場合は、パーツクリーナーの先っぽが上手く奥まで入りません。こんな時は細すぎない6角レンチ(6角レンチが細すぎるとグリップを突き破ることがあるので)などにパーツクリーナーを吹き付けてグリップに差し込みます。


 6角レンチを差し込んで出来たスキ間からパーツクリーナーをプシュっ。グリップをぐりぐりと動かして回転する様になったら、後は引っ張ってやればグリップは抜けます。
 グリップをボンドで固定していなければ、より簡単な方法があります。
ベニート・ロスが教えてくれた画期的なグリップの抜き方。作業は、クローズタイプ=筒抜けになっていないグリップで行っています。お手伝いさんがいてくれるなら、オープンタイプ=貫通したタイプのグリップでも同様に作業が可能です。
 用意する物がひとつ。
使わなくなったチューブからバルブ周辺の肉厚な部分ごとバルブを切り取った物です。
オープンタイプのグリップなら、丸いゴムの部分ががハンドルバーの外径より5mmくらい大きくないと作業できません。

バルブは米式でも仏式でもOK。切り取ったバルブをお手持ちの空気入れにセットします。
これでグリップの端から空気を吹き込んでグリップを外すわけです。

 抜こうとするグリップの反対側に、空気が逃げていかない様にフタをします。
空気抜きの穴に適当な丸い棒(写真はインパクトドライバー用のドライバービット)を差し込みます。転倒などでグリップが敗れている場合は10円玉などをテープでシッカリと貼り付ければOKです。

グリップを抑えていてくれる誰かがいるなら、このフタをする作業は不要。2人がかりでやると、この作業はずいぶん早くなります。

 抜こうとするグリップにバルブを強く押し当てて、ポンプで空気を送ります。写真の様なフロアポンプなら、2〜3回空気を送ってやればグリップは意外なほど簡単に抜けてくれます。

 グリップが抜けたら今度は反対側のグリップを抜くためにハンドルバーを密閉します。
使い古しのバーエンドキャップなど、無ければ5円玉など、ハンドルバーの径に近い何かを用意。

 キツめのバーエンドキャップなら叩き込むだけでも密閉出来ます。
使い古しの緩いキャップだったり、コインなどでフタをするなら、ビニールテープで密閉します。

 後は先ほどと同様、バルブをグリップにしっかりと押し当てて空気を送ってやれば、簡単にグリップが抜けます。

 続いてグリップの着け方です。

 グリップを着ける前に油分を取り除く作業を。
GDRでは薬局で売ってるアルコールを、スプレータイプのボトルに入れて使ってます。

ボンドでグリップを固定している場合は、ハンドルバーの表面にボンドの膜が残っていたりします。これらも丁寧に取り除いてください。

 手で入るところまでグリップを差し込んだら、グリップのエンド部分にバルブをしっかりと押し当てて、空気入れを使ってゆっくりと空気を送り込みます。
空気を送りながらグリップを押し込んでやれば、これまた意外と間単にグリップは入っていきます。

 グリップが奥までしっかりと入ったら、反対側のグリップを取り付けるための密閉作業を行います。
反対側のグリップを取り付けようとして空気を送った圧力で、こっちがわのグリップが抜けてしまわない様に、タイラップなどでグリップを固定する必要があります。

 タイラップで固定したら、外す時と同様に空気抜きの穴にフタをします。


お手伝いをお願い出来る誰かがいるなら、グリップを手で押さえてもらうだけでOK。タイラップもフタも不要です。無理して一人でやるよりは、奥さん・お子さん・友人・お隣さんなど、お手伝いをお願いする事を強くオススメします。

 残るは反対側。
密閉のために取り付けていたビニールテープやキャップを外して、アルコールなどで拭いたら、空気を送りながらグリップを押し込みます。
グリップが奥まで入ったら、作業は終了です。

 ハンドルに最初っからバーエンドキャップを取り付けてからグリップを着ければば、フタやタイラップを使わなくても、お手伝いさんがいなくても、一人で簡単に作業が行えます。

条件としては、バーエンドキャップがハンドルバーの外径よりも小さいこと。
ハンドルバーよりバーエンドキャップが大きいと、中に空間が出来てグリップがすぐに回転してしまいます。
しょせんはプラスチックなので、 ハンドルバーより大きいなら、ヤスリやカッターナイフで外周を削って小さくしてやればOKです。

 公園やストリートで乗るなら、水の対策はあまり重要ではないですね。でも、競技思考のライダーさんなら雨の中でのライディングや、水没の可能性もあるでしょう。 水が入り込んでグリップが回らない様に、対策が必要です。

 一般的なのはステンレスなど金属の針金で縛る方法。GDRの工具箱に入っているのは#22番のステンレス線。
15cm位に切ったワイヤーを巻きつけて、ペンチでねじって止めます。しっかりネジったら5mmくらいを残してカット。先端が手に刺さらない様にグリップに埋め込みます。
 

あんまり強くネジると針金が切れるし、グリップが切れてしまう事もあるので力加減が必要。

グリップの両端2箇所を固定します。

 

 針金がメンドくさいなら、タイラップだけでもやらないよりは安心です。固定部分が手の平や指に当たっても気になるなら、やっぱり針金が良いと思います。


 ボンドで固定するのも確実な水対策。
グリップの内側にボンドやゴムのりを着けて、全体に行き渡る様にグリップを回転させながらハンドルバーに差し込みます。
空気は不要。
  ボンドの様にガッチリと 固定するのは困る。でも手元に空気入れが無い。。。
という場合はヘアースプレーなど、『乾きやすくて、乾くとちょっとベタつく』ものを吹き付けてやれば、スィーっとグリップがハンドルに入ってしばらくするとピタっと止まってくれます。

  グリップの交換