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  ハンドルバーの形

 多くのメーカーが色んなハンドルバーをプロデュースしています。手にもって比べてみても違いが分かるし、実際にバイクに取り付けて使ってみると大きな違いが感じられるハンドルバー。

まずはハンドルバーの形について解説してみます。

ハンドルバーの種類
ハンドルバーは大きく分けて2種類。
【ライザーバー】と【ストレートバー】です。

手前の青いのがライザーバー。ハンドルバーの中心部分からグイっと持ち上がって(=ライズして)、そこからムニっと曲がって(=ベンドして)ます。
奥のオレンジ色がストレートバー。ライズが無く、ハンドルバーの中心から少し左右離れた所からムニっと曲がってます。
2000年代後半から、トライアルではライザーバーが主流になってます。
ただ、流行っていうのは単純に「トップライダーが使ってる物」という理由で始まるので、何でもかんでも流行の物が良い…とは限りません。

感覚の話になりますが、【ライズ】は低ければ低い方が、より「シャープ」「クイック」「リジッド」な感覚を得られます。 使い比べると一発でわかります。
「どっちが良いか?」は完全に好みの話になるので使い比べてベストを探してもらう他無いですけどね。

ついでに言っておくと、「ハンドルの先端=グリップの位置が同じであるなら、低いステム&ライザーバーの組み合わせより、高いステム&ストレートバーの組み合わせの方が前輪を浮かせる動作が簡単で挙動も軽いです。」
ライズ
ライザーバーで、「どれくらい持ち上がってるか?」を表す数値です。


ハンドルバーの中心部分からグイっとパイプが持ち上がっって、角度が変わる所(=ベンドが始まる所)まで。
パイプの中心から中心の距離が【ライズ】の数値です。


↓下に書いてる【ベンド角】は、←写真の赤線の様に「ライズの方向を垂直に立てた状態」が基準になります。
ベンド角
 ベンド角=ハンドルバーの曲げ角度は2方向で表します。

【バックスィープ】

ハンドルバーを真上から見て、何度曲がっているか?を【バックスィープ(バックスゥィープ)】と呼びます。GDRでは戻し角度と呼んでます。

【アップスィープ】

ハンドルバーを正面から見て、何度曲がっているか?を【アップスィープ(アップスゥィープ)】と呼びます。GDRでは跳ね上げ角度と呼んだりします。


角メーカー、このバックとアップのバランスを調整する事で「理想のハンドルバー」を作る為に試行錯誤してます。
でも、GDRではこの数値を公表てません。あんまり細かい数値にコダワっても仕方が無い…というのがその理由。

種類の違う3本のハンドルバーの比較です。
3本とも、「ハンドルバーのセンターから、ベンドが始まる位置までの長さ」が異なります。

バックスィープもアップスィープも全く同じ角度であったとしても、ベンドが始まる位置が違えばハンドルバーの先端の位置=グリップの位置は異なります。

同じ数値で使い心地が違う…じゃあ数値を公表する意味が無いという事で。
結局…
 ライズも、アップ・バックのスィープも異なる2本のハンドルバーです。
並べてみるとハンドルバーの先端の位置はほとんど一緒。
アップとバックのスィープを統合して考えた「総合的な角度」は左のシルバーの方が少々キツいですね。


細かい数値は気にしても仕方ない。
なので、AJITOの商品ページでは、ライズと総合的な曲がり具合を記載してます。

結局…。ハンドルバーの良し悪しは実際に使ってみないとわかりません。
別ページに詳しく書きますが、ハンドルバーの曲げ角度は極めて大事。乗り味を決定するとても大きな要素です。
ほんの少し…たった2〜3°の違いで「ベストな感覚とそうでない感覚が分かれます。

ハンドルバーの曲げ角度がベストであれば、取り回しも軽いし体もしっかり動く。
いくつかのハンドルバーをじっくりと試してベストな角度を探すのは少々出費がかさむけど、高価な軽量パーツを盛り込むよりよっぽど得る物が多いと思います。