MAGURAの弱点。。。簡単に言ってしまうとシビアな整備が求められる事ダメージに弱いという事です。

 油圧システムは非常にナイーブで、1mmの気泡(読んで字のごとく、空気のアワ)が入る事も許されません。
油の中に一粒でも空気が入ると、レバーを握りこんだ力は気泡を押しつぶす事に使われて、リムをはさむ力が少なくなってしまいます。
最強と名高いMAGURA・・・ほんの少しの空気で「きかないブレーキ」になってしまいます。 整備に付いてはメンテナンスのページでも詳しく紹介していきます。手順さえ覚えてしまえばなんてことは無いのですが、慣れるまではエア抜き=オイル交換はユウウツな作業かもしれません。

ダメージに弱いと言うのは色々意味があります。
まず外からのダメージ。転んでバイクを岩や木にブツけたり・・・、運が悪いとライディング中に足が「ガツン!」とぶつかっただけで、MAGURAのプラスチック製のホースは簡単に折れたり切れたりしてしまいます。
また、修理に時間がかかるのもよろしく無い所ですね。練習開始10分で運悪くホースが切断・・・、数十分かけて整備して・・・と。かなりテンションダウンです。
ちょっとした事でヘソを曲げて、ごキゲンを取るのに四苦八苦・・・。ナンギなやつです。

続いて内側のダメージ。
MAGURAに限らず、油圧ブレーキはオイルが漏れない様にとフタがしてあります。とは言っても、ペットボトルのキャップの様な物で完全に密閉してしまうと、油を動かすピストンが動かない。
これでは困るので、ピストンの周りにゴムの輪っか(パッキン・Oリング)を巻きつけてオイルがもれない様にしてあります。
このゴムが砂やゴミに傷つけられ、またゴムが古くなるなどで痛んでオイルが漏れるようになります。オイルがもれた分、空気が油圧システムの中に入りこんでしまいブレーキはきかなくなってしまいます。
コマメに掃除して傷が付かない様に気を使っていても、長く使っているとゴムがすり減って(正確にはシリンダーの内壁も減ります)、どうしてもオイルはもれてきます。
トライアルに使う事を考えると寿命はそんなに長くない、乗れば乗るだけ寿命も短い・・・というのが油圧ブレーキの欠点です。

 

そう考えると、Vブレーキはかなりダメージに対して強いと言えます。転んでブツけてもそうそう壊れないですし、長く使っていてもワイヤーが切れる位で修理は簡単。
また、軽量であるというのもVブレーキの魅力。競技においても「フロントにはVブレーキ、リアにはMAGURA」という選手も少なくありません。

   

  MAGURAの弱点。