ディスクブレーキのキャリパーは、大きく分けるとフロント用とリア用の2タイプ。また、フロントフォークやフレームへの取り付け方法の違いで、「インターナショナルスタンダード」と「ポストマウント」の2タイプ。。。加えて、ディスクローターは140/155/160/180/203mm・・・・などなど、何がどれに合うのか?というお話です。
まずはインターナショナルスタンダードのキャリパー。
右の写真の様に、フレームやフロントフォークにキャリパーを直接固定するタイプを『インターナショナルスタンダードマウント』と呼びます。
↓下の写真、左側が『フロント用』、右側が『リア用』です。 リア用の方が足が長いのがわかりますね。
●一般的には『フロント用キャリパー』をフロントフォークに使えば160mmのディスクローターに対応(写真A)、『リア用キャリパー』をフロントフォークに使うと180mmのディスクローターに対応します(写真B)。 ●一般的には『リア用キャリパー』をリアディスク台座に使うと160mmのディスクローターに対応、『フロント用キャリパー』をリアディスク台座につかうと、ひとつ小さい140mのディスクローターに対応します。
★要注意 上に書いたのは、あくまでも一般的な自転車の話。 何かと特殊なトライアルでは、ディスクブレーキも特殊な例がありまして・・・。 ・例えばTry-all(KOXX)のフロントフォークでは、『フロント用のキャリパーを使って180mmに対応』という物があります。 要はディスクブレーキ台座の位置をズラしてくっつけてあるので、本来使えないはずの組み合わせが使えてしまいます。理由は・・・「フロント用キャリパーの方が軽いから」。そこまでやるか・・・驚きを隠せません? ・同じくKOXXの20inのフレームでは、リアディスク台座も少々変わってます。本来、フロント用のディスクキャリパーを使うと140mmのローターに対応するはずなのですが、KOXXの場合『フロント用のキャリパーを使って160mmに対応、つまりリア用のキャリパーを使うと180mmに対応』となっています。理由はやっぱりフロント用のキャリパーの方が数グラム軽いから。 例えば、今手元にあるディスクブレーキのついたバイクのフレームやフォークを変更する時に、手元にあるブレーキが着くのか着かないのか?の確認が必要ということです。
続いてポストマウント。
サスペンションフォークには『ポストマウント専用』という物もあって、キャリパーをフロントフォークに直接固定出来たりもするのですが、トライアルではフレーム/フロントフォークともインターナショナル台座が基本。ポストマウントのキャリパーを使うなら、キャリパーサポートが必要となります。 Aの写真のキャリパーサポート、よくみるとサイズが違います。手前の物の方が背が低くて、奥の物の方が背が高い。ポストマウントは、キャリパーサポートを変更する事でディスクローターのサイズの違いに対応出来る優れモノなのです。 Aの写真、手前が『フロント=160mm用』、奥が『リア=160m用&フロント=180mm用』です。
では、ナゼ世界中のディスクブレーキはポストマウントにならないのか? インターナショナルスタンダードのキャリパーの方が軽いという事や、パーツの数が少ない方がトラブルが少なくて済むということが理由として考えられると思います。 あとはキャリパー自体の強度。インターナショナルスタンダードの物を壊したことはないですが、ポストマウントのキャリパーは何度か割れるというトラブルがありました。 キャリパーの素材にもよりますが、リアには極力インターナショナルスタンダードを使いたいと言うのが個人的な考えです。